Movie + Reading Log 2015

My reading& movie records in 2015. 2015年に観た映画、読んだ本のまとめ。

グランド ブダペスト ホテル  The Grand Budapest Hotel

【タイトル】

グランド ブダペスト ホテル

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映画『グランド・ブダペスト・ホテル』オフィシャルサイト

 

【場所】自宅

 

【所感】

劇場版は稲田さんが字幕担当したと言うことと、某ハリスさんがお勧めしてくれたこと以外なんの予備知識が無かったこともあり、冒頭からいきなり惹かれる。

 

かつて栄えていたというブダペストのホテルに泊まり、ネタを探していた小説家に、かつて同ホテルに存在した伝説のコンシェルジュについて語り出したホテルオーナー。

様々な困難やトラブルを、独自の解決方法とかわいいベルボーイの力添えによって見事にくぐり抜けてきた主人公のコンシェルジュはレイフ ファインズ。この人のために作られたキャラクターなのではないかと思うほどの素晴らしいはまり役。そして数々のシーンの中で光る豪華なカメオ出演にもいちいち声を上げて喜んでしまった。

 

キャラクターたちの発する言葉の一つ一つ、隅々まで考えられた表情の動き、観ている人を全く飽きさせずにテンポよく進むストーリー展開。

また、物語の背景にある第二次世界大戦の悲劇。きっとメッセージの核はここにあったのではないかと思う。

 

オスカー9部門ノミニーも納得。

 

 

オール ユー ニード イズ キル Edge of tomorrow

【タイトル】

オール ユー ニード イズ キル

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Edge of Tomorrow – Official Movie Site – Trailer, Film Synopsis – OWN IT ON DIGITAL HD AND THE BLU-RAY™ NOW

 

【場所】自宅

 

【所感】

ユウキさんのお勧めを受けてレンタル。確かに「弱気なトム クルーズというキャラ設定」は興味深い。

 

望んでいない戦場に行かされてしまい、あるきっかけに死んでもまた同じ日に戻るという体になってしまった主人公。何度も何度も何度も何度も殺されることで、学びを得て、考え方まで違う人になる。

 

変貌する過程では、トムクルーズの顔つきまで別人の様になるのが印象的。

こんなに突拍子もない話じゃなくったって、人生において「変わる」ことは何歳でだって可能だと信じてる一人して、人の内面が変わったときは顔つきも変わると思っている。それがとてもよく表現されてるシーンだった。

 

最後の笑顔といい、トム様はまだまだトム様なんだね。

 

 

 

マダム イン ニューヨーク English Vinglish

 【タイトル】

マダム イン ニューヨーク

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映画『マダム・イン・ニューヨーク』公式サイト

 

【場所】自宅

 

【所感】

親友からの大プッシュを受けてDVDを借りてきた。

英語が苦手なばっかりに、英語の上手な家族からバカにされ続け、自尊心を損ないながらも自分の中に抱え込んでいるインド人女性。ニューヨークに住んでいる親戚の手伝いにしばらく単身ニューヨークに滞在することになり、そこでも英語が上手じゃないことに戸惑いと傷つきを繰り返した結果、一念発起して秘かに語学学校へ通うことにした、という物語。

 

英語やニューヨークに限ったことではなく、海外でその国の言葉を話せないばっかりに悔しい思いをした経験のある人なら誰でも彼女の気持ちにかつての自分を重ねるはず。

あのコーヒーショップなんて、17のときの自分の様だった(笑)悔しいんだよね〜本っ当、良く分かる!

 

ただひたむきに頑張るだけでなく、人格者の様に落ち着いている彼女の話し方やものごとの選択の仕方、そして美しいサリーと所作。映画らしい楽しみ方を持って観れる、良い映画だったな。

みんなに観てほしい。

 

 

 

 

サイドウェイ Sideways

【タイトル】

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サイドウェイ

 


サイドウェイ − Sideways

 

【場所】

自宅

 

【所感】

お正月に時間ができたので、10年くらい前の映画を観る。親友が引越しの時に「もう観ない」と言ってくれたDVDだったと記憶している。

 

あか抜けない平凡な自分を悲しむ一方で、時に冴えない自分さえも愛でるときがある、そんな主人公の男性が、親友のために旅に出て、そこで出会った女性たちと楽しい日々を過ごすという人生のsideway=横道に入る話。

 

主人公の友達はどうしようもないダメ男で、それに振り回される旅先のサンドラ オーにも同情してしまうが、主人公の彼が前向きになる(であろう)エンディングにホッとする。

 

そう言えば昔、サンドラ オーに間違えられた哀しい過去を思い出した(笑)

 

 

 

バンクーバーの朝日 Vancouver's Asahi

【タイトル】

バンクーバーの朝日

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映画『バンクーバーの朝日』公式サイト

 

【場所】ブルク13

 

【所感】

かつてバンクーバーに住んでいたころ、日本人の移民が戦前にいたということを恥ずかしながら現地で知った。調べてから越したはずの街についてあまりにも無知だと思い、図書館で様々な日本人移民に関する本を読んだり、映像を観たりした。また日系カナダ人との交流やボランティアにもできるだけ参加できる様に努めた。


当時、遠く離れた日本から「3年がんばれば日本で一生困らない」という希望を胸いっぱいに膨らませて船でやって来たという彼らのほとんどは、現地での苛酷な肉体労働や差別に苦しみ、貧困の中で次世代を育てている。今や3世が還暦を越えている世代だが、彼らの多くもアイデンティティやルーツに誤解や差別を感じることがゼロではないという現実。多様性そのものでもある移民の国となったカナダで、精一杯日本人の誇りを生きた先人たちのドラマを観ないわけにはいかない。

 

と思って乗り気じゃない夫と共に劇場へ行ったものの、冒頭からやな予感...。

 

まずストーリー展開に起承転結が無い。

主人公ほかキャラクター達の個性も薄い。

町ごと作ったというセットも今イチ訴えるものに欠けるし、

俳優陣は無駄なまでに豪華だというのに全く活かされていない。

 

せっかくの実在した先人たちの話だと思って期待しすぎた私がいけないのかもしれないけど、これじゃTVドラマとしてやった方が正解だったと思う。

 

ざんねん。

 

 

 

 

 

インターステラー Interstellar

【タイトル】

インターステラー

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INTERSTELLAR - Official Movie Site

 

【場所】ブルク13

 

【所感】

特にチェックしてたわけじゃなかったけど、ちょうど年末に担当したお仕事の関係でマヒュー マコノヒーのインタビューに目を通し、トレイラーを全種類見ていたため、その話題性と周囲の評価が高いこともありお正月早々観に行った。
また過去のアルマゲドンよろしく「地球の危機のために宇宙に行って影のヒーローになった主人公」的な展開だったりしてと一抹の不安もありながら劇場へ。

 

その予想は当たってる様でもあり、外れた様でもあり。

 

一番印象的だったのは、基本的に「地球が滅亡寸前レベルの本気の危機に面している」という設定の近未来が舞台だったこと。

子供達の教科書ではアポロがやらせだったと改訂されていたり、地球は植物不足により激しい乾燥が発生し、さらに食物は育ちにくく、人々は飢えたり病気になったりしている。求められるのは科学者や研究者よりも、その環境でとにかく食物を作れる優秀な農家(!)を育てることが優先という状況。そのため人類が生き残れる可能性を掛けて、他の惑星へ旅することが急を要されている、というのが物語の背景。

宇宙での冒険は、仲間の裏切りや、また計算違いによる取り返しがつかない様な失敗など、困難が続く。まぁこれはスタートレック観てきた人に取ってはSci Fiの基本とも言えるけど(笑)

 

時空を飛び越えながら文字通り命がけで娘の元へ帰ろうとする父親の愛に泣かされ、「火の鳥」のコスモゾーンを彷彿させる本棚のシーンにドキドキし、 結果的にすごく楽しめた。 やっぱり映画はストーリーの良さだなー。